自己肯定感が低めの自閉症息子に行った、出来たことをまとめた「ほめノート」と3つの言葉がけ

3歳半で自閉症スペクトラムと診断された息子の育児ブログです。

自閉症の特性で、息子は自己肯定感が低めです。
臆病で繊細で、失敗が嫌いで、ちょっとしたことでも落ち込み、常に自己肯定感が下がりやすいです。

そこで今回は、そんな息子のために自己肯定感を高めるために我が家で行ったこと。

まずは親が息子の「出来ること」に目を向けることから始まり、そこからの息子に対しての言葉がけ、対策を行ったことについて具体的に書いてみます。

息子と同じで、自分に自信がない、失敗を極端に恐れるなどで自己肯定感が低めの特性を持っている子にとって参考になれば幸いです。

息子の自己肯定感について考える

自閉症の息子は苦手なことが多いです。

言語能力、コミュニケーション能力の乏しさもあり、発達年齢はマイナス2歳ほどです。
体幹が弱かったり、手先が不器用だったり、出来ないこともとっても多いです。

それゆえに、出来ないことばかりが目立ち、出来ないことばかりに目を向けてしまいがちになります。

そうすると、その「出来ないこと」に対して、ついイライラ、不安になったりもします。

その感情って、こどもにもうつるんですよね。息子の場合は敏感だから特にです。

そして「自分は出来ないんだ」と落ち込んでしまう、自己肯定感が低くなってしまう・・・

そんな現状でした。

「ほめノート」を毎日書いて息子の「出来たこと」を認識

まず私自身が、息子の出来ないところを気にしすぎだな~というところはありました。

「せめて〇〇は出来てほしい」って願望が含まれちゃうんですよね。
結局、今は無理じゃん?ってなるのに。

息子の出来てることってなんだろう。
息子の出来てることをほめてあげよう。

ということを認識するため「ほめノート」というのを1年間続けてみました。

 

毎日、ほんとにささいなことでも、出来たことを書き出していきます。それだけです。

今気づきましたが、ほめノートというよりは出来たことノート?なんですかね。

100均のA4スケジュールノートを使用しましたが、1日の行が5行だったので、出来たことを5個書き出してみました。

期間は4歳後半~5歳後半まで行いました。

最初は、まぁ毎日新しいことが出てくるわ、出てくるわで。
ちょうど、トイトレや自立(歯磨きや着脱など)の成長時期でもあったので、毎日ネタ(?)には困りませんでした。

対象時期の細かい成長については下記の記事でも書いています。
⇒ 自閉症児の成長記録<4歳8か月~4歳11か月の症状や変化>

 

<主なもの>(※ノートより抜粋)

・トイレ成功出来た
・切り替え出来た
・癇癪落ち着けた
・〇〇が食べられた
・ルール守れた
・楽しく遊んだ
・早く眠れた
・たっぷり寝た
・お手伝いした
・あいさつ出来た
・気持ち伝えられた
・自分で着替えが出来た
・散髪出来た
・バスに乗れた
・マスク出来た
・目薬出来た、薬飲めた
・イベント(避難訓練、プール、身体測定etc)参加出来た
・お友達と遊べた

など。

不思議と、毎日この「ほめノート」を書いていると、何気ない成長を感じることができて、心も落ち着きました。

こういう日記って、あとで振り返られるのも良くて、たまに振り返っては「なんだ、成長してるじゃん!」と思ったりね。

でも、だんだん真新しいことってなくなっていって、5歳後半になると

・たくさん食べた
・うんち出た
・楽しんだ
・ご機嫌で過ごした
・落ち着いて過ごした

とかになってきたので、それはそれで素晴らしいんですけど、

例えば「たくさん食べた」だけでも、もうそれだけでも「十分出来ている」と思えるようになってきていたので、このほめノートは終了することにしました。

と、ここまでが、まずは息子の「出来ていること」を認識することについてでした。

つづいて「ほめる」ことの実践

「出来ていること」を認識したら、次は「ほめる」ことの実践です。
自己肯定感を高めるには「ほめるのがよい」というのは、よく知られていることかと思います。

でもこの「ほめる」ということ。
息子は否定はもちろんダメですが、ほめすぎなのも良くないことが分かりました。

大げさにほめるとかは、もうそれがオーバーリアクションであることを分かってしまう感じです。

「そんなにすごくない」っていつも言います。
ひどいと怒り出す始末です。

出来て当たり前、ほめられるようなことはしていない、それくらいでほめないで、って事らしいんです。

成長して、自分の出来ることも分かってきたり、プライドというのも出てきたのでしょうね。

物事は0か100だしなぁ。
多分、完璧主義なんだろうなぁ・・・(これは別問題ですよね)

いや~ほんと難しいです、うちの息子。

 

というわけで、こんな状況ゆえに、ほめることを心がけていますが、やたらめったらはほめてはいません。

たまに、自分がうまく出来たときには、自分から自信ありげに「見て~、上手でしょ~」と言ってくるので、その時はここぞとばかりに、思いっきりほめるようにしています!

ほめすぎて自信過剰になりすぎてもいけないですし、それがプレッシャーになってもいけないですしね。

息子には今のような感じがちょうどいいのかなと思います。

この自分で「すごいでしょ」と思う感覚が

自分で自分を認める→満足感を得る→自己肯定感を高めるんじゃないかと思っています。

それでも、定期的に自己否定感が出る息子に対して行った3つの言葉がけ

元々ある 不安が強い、不安になりやすい特性もあって、どちらかというと後ろ向きな息子。

嫌な体験とか、失敗したこととか、不安な気持ちを抱えると、自己否定感が出やすいです。

あとは注意とかでも、怒られてるように感じてしまって、自分はダメと思いやすいというかね、そんなのもありますよね。

「お母さんのお腹からうまれてこなければよかった。悪いことばかりしてるから」
「お母さんは僕に死んでほしい?」
「お母さんは僕が生まれてきて良かった?」

どれも息子の口から出た言葉です。
こんなショッキングなことを突然言うんです。

そのたびに

「息子くんは大切な存在」「息子くんがいてくれるだけで嬉しいよ」と伝えます。

息子の頭の中に、出来るだけマイナスなことを残さない。

自分は今のままでいいんだ。
楽しいこともある。
人生そんなに悪くない。

そんな風に思ってくれたらと思います。

 

そこでたどり着いたのが、以下の3つの言葉がけです。

毎日寝る前に
「今日楽しかったこと」「今日嬉しかったこと」「今日がんばったこと」の3つを息子に聞きます。

息子が自分の頭で考えて、口にする。

「今日は楽しかった」「今日は嬉しかった」「今日はがんばった」と自分を肯定して、プラスな感情のまま眠ってほしいのです。

息子は睡眠障害も持っていて、眠りが浅いからか、怖い夢も見やすいようです。

その改善策のひとつ。
「寝る直前に不安やストレスになるようなマイナスなことは思い出さない」という意味でも、効果があるとのことなので、まさに一石二鳥です。

 

毎日続けることを目標に。

もう始めて5か月くらい経ちますが、習慣化は得意分野なので、毎晩寝る前にしっかり行えています。
時間もお金もかけることなく、手軽に出来る方法として、気に入っています。

息子とあーだこーだ話をして、会話が広がったりもしてお互い楽しいです。

たまに面倒くさがって「(楽しかったことは)ない!」なんて息子が言った時は「んなことあるかーい!」と私が突っ込んだりね。

とにかく ”楽しい時間にする” というのを心がけています。

さいごに

今回は「ほめノート」のこと、自己肯定感を高めるために行っている言葉がけについて書いてみました。

「ほめノート」については、ゆくゆくは息子自身が、自分で書けるようになるのが理想と考えています。

そんな堅苦しくなく、1つでも自分のいいところを見つけられたらいいなと思います。

私も、苦手なことや出来ていないところに目を向けず、得意なことや出来ているところに目を向けていきます。

「自分は認められている」と思うのも大事ということなので、私自身が息子のいいところをたくさん見つける努力をしていき、息子を肯定していってあげたいと思います。

 

自己肯定感を高めるために行っている毎晩の言葉がけについては、これからも継続していきたいです。

定期的に自己否定感が出る息子なので、自己肯定感を今よりも下げないように。。
息子が、自分で自分の存在を肯定していってほしいです。

 

これから先の社会生活の中で、今よりももっと厳しい環境が待ち受けているかもしれません。

失敗や困難、もちろんないのが一番よいですが、仮にそんな時が訪れたときに、少しでも打ち勝つことができるような、強さを持っていてほしいなと心から思うのです。

(ってこれ、意外と大人でも難しいことかもしれませんね・・・)

◎例えうまくいかなかった場合も否定せず、「認める」ということ。

◎失敗してもダメじゃない、悪いことではないことを伝えること。

常に息子の一番の味方でありたいなと思います。

これまたがんばっていくかー。って感じです。

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

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