自閉症児育児_保育所年長クラス、最後の運動会~練習から本番までの一部始終~
3歳半で自閉症スペクトラムと診断された息子の育児ブログです。
気づけば、年長クラスになってからもう半年が過ぎておりました。
WISC-Ⅳ検査、小学校見学など書きたいこともありますが・・・まずは記憶が消えないうちに先日行われた運動会について記事に残しておこうと思います。
運動会などのイベントが苦手な息子にとっては、運動会はどうしても「がんばるもの」になっていますね・・・
でも、たいへんよく頑張りました!
今までの運動会について、記事にしているものは以下になります。
★2歳児クラス ⇒ 自閉症児育児日記_いくら事前準備をしても無理だった運動会_2019.9.28
★年中クラス ⇒ 自閉症児育児_保育所年中クラス運動会の様子(運動会の曲は好きだけど運動会は大の苦手)
目次
自閉症息子の保育所年長最後の運動会
保育所での運動会開催について。
コロナ渦の数年ですが、2年前の年少クラスは保護者観覧なし、去年の年中クラスは保護者1名まで観覧OK。
そして今年度の年長クラスは保護者2名まで観覧OKでした。
去年は私一人が観覧にいったわけですが
「 自閉症児育児_保育所年中クラス運動会の様子(運動会の曲は好きだけど運動会は大の苦手)」の記事の通り、親子共々疲弊して帰ってきたのを思い出します。
一人で観覧するのはメンタルが相当やられましたね。。
そんなわけで今年は保護者2名までで、夫が一緒に観覧出来ることになったので、少し気持ちが軽くなりました。
息子のことを一緒に共感出来る人、いないと正直しんどいので。。
練習時~予行練習まで
練習の様子は、連絡ノートでちょこちょこ書いていただきました。
運動会につながっていたのかと思いますが、体操やお昼寝前のストレッチでは
・毎日やっていることは受け入れてくれる感じを受けます
・身体を動かすことは”だいじょうぶ”になってきました
”はじめのことば” の配役について、以前面倒を見てくれた女の子とペアになりましたが
・年長組は1人1役、役割があります
・以下①~④を考慮し、役割を決めました
①司会→開会式の間中ずっと前に立ち注目され続けるので苦手
②歌→ポンポン持って振り付けがある(苦手なものなので消去)
③体操→音楽に合わせてダンスする(苦手なものなので消去)
④おわりのことば→全て終えてからだと疲れてしまう懸念
運動会のダンス(体操)については
・体操教室は”音楽に合わせた動きではなく、その場で身体を動かす”ことが主で参加するようになってきましたが、運動会のダンスは音楽に合わせて身体を動かし態形移動もあるからか気持ちが乗らずその場に動かず立つ状態です
・何度か声かけしていますが、本人の気持ち次第だと思うのでお伝えしておきます
”動かず立つ状態”で全体的なバランスを乱してしまうことはある? の問いに対しては
・ダンスの中で左右に動く振りは、特に態形移動ではないのでそのままにしている
・大きな態形移動は保育士が近くで声かけや支援をするようにしている
・振り付けを覚えるのが難しいのかなと感じる部分もある
・”やらない”部分と”覚えていない””できない”部分があるような感じもする
・体操は「今日はやりたくない」ということでやっていません→加配の先生がつくことになりました
・ダンス体操以外の時は楽しんで参加し、バルーンはみんなと一緒に楽しんでいます
予行練習については
・嬉しい報告!なんと体操のダンスをしてくれて、歌も手拍子してくれました
・全種目やり終わると泣き出してしまった(暑さが体力を奪い、がんばった分疲れてしまったようです)
そんな報告を受けて迎えた運動会本番でした。
運動会当日の様子
去年は運動会付近は直前まで荒れに荒れていました。家では怒りっぽかったり。
今年は去年に比べるとそうでもなかったのですが、とにかく運動会の話はシャットアウトになってしまったのは一緒です。
それくらい息子にとってはやはり「あまり楽しくはないもの」であることは確実です。
今年は直前まで「嫌だなぁ・・・」と漏らしていました。
でも泣き叫んで拒否することはなく、もう半ばあきらめてるような感じで。
「がんばらなきゃいけない」というのを理解していて、渋々行くという感じでした。(もれなく私も)
ここから、一連の種目を振り返っていきます。
開会式→歌→ダンス→かけっこ(個人)→体操(個人)→パラバルーン(団体)→リレー(団体)→閉会式の流れでした。
「はじめのことば」
これも配慮だったのかは分かりませんが、いつもお世話をしてくれる大好きな女の子と一緒に言いました。
正直、これが何気に一番心配していたところです。
一人では完結しないやつだったので、息子がしっかりしなければ迷惑をかけてしまうと。
息子と一緒にペアになることで、女の子の重荷になってないかな・・・とか色々心配したわけであります。
言葉は上手です。日々エコラリアなので覚えるのも得意です。
でも心配でした。
当日(環境が変わって戸惑ってしまい)全く言葉を発しないことも大いに考えられたからです。
結果はというと、
息子、ちゃんと言えていました!
ビデオを観たばあちゃん(私の母)が「なんか女の子の声ばっかり聞こえるね」と言っていましたが、私にはハッキリ息子の声が聞こえました。
確かに女の子の声の方が大きいな~とは感じましたが。
それで、よくよくビデオを見返してみたら、身長差の関係でなのかマイクが女の子のところに寄っているようでした。
息子の動いている口はちゃんと言葉を言えていたのに、マイクにあまり拾われていなかったということでした。
でもでも、とりあえず私はここでほっと一安心でした!!(まだ先の山はいっぱいあるのですが)
「歌」
想定内ですが、歌も歌わず、手拍子や振りなども一切しませんでした。
ただ立ってるだけで終わりました(笑)
時々横のお友達をちらちら見たり、後ろ振り返ったりする余裕はあったようです。
なんていうか、僕には関係ありませんみたいな感じですかね。
「ダンス」
ここで息子の隣に保育士さん登場。
いまだに納得いっていませんが、なぜか急遽こんな形となりました。
当日踊ってくれるかは息子の気分次第なんて言われてましたが、気分で出来るわけじゃないと思うんですよ。
様々な理由があってのことなので、隣に保育士さんが来ても状況は変わらないと思うんだけどな~・・・
とか思いながら様子を見守りました。
曲が始まり、案の定息子は一切踊りません!
保育士さんが何度か声かけしても、その度にうつむいてしまって余計にダメな感じにも見えました。
でも、自分が動かないとダメなところは、少し前の段階で辺りを気にして、移動は出来ていました。
仕方なくな感じに見えたのが何とも言えませんでしたけど。
歌と同様、これまた僕には関係ありませんみたいな感じで、それで終わるんだなと思ったのですが
最後の最後、くるっと回って手を上げるポーズで、不意打ちにそこだけやってのけてドヤ顔の息子でした(笑)
思わず私もその時は、ビックリしすぎてへんな声出ました(笑)
「かけっこ(個人)」
去年同様、個人競技は一番最初のグループで、メンバーも全く同じでした。
特性がある子、競争に興味のないような子と一緒に走ります。
足が速くなったのかどうかはよく分かりません。ただ息子は頑張って走っていました。
「体操(個人)」
かけっこと同じメンバーで行いました。
のぼり棒→前回り→鉄棒→跳び箱の順番で行いましたが、もうこれは・・・体力筋力の問題で全て難しいですよね。
・のぼり棒は、当然上まで到達するのは不可能なので、腕の力で10秒しがみついて終了でした。
・マットでの前回りは、ゆっくり回ってみて真っ直ぐには着地しませんでしたが、ちゃんと回ることが出来ました。
・鉄棒は、前回りを1回しますが、こちらは全介助でした。やったことないのに、よく頑張りました。
・跳び箱は、飛び越えるというのは不可能なので・・・膝から上がってまたぐという独自の方法でやっていました。
この体操については、介助が必要だったのは息子くらいでしたね~。
いっつも思うんですけど、このクラス、身体能力高い子多いんですよ・・・ダンスも全員キレキレに踊るしね。
だからいつもメンタルやられるんですよ、私。
やらされてる感の強い息子でしたが、とってもよく頑張ったと思います!
「パラバルーン(団体)」
腰に巻くバンダナは「赤」
練習の時、最初は「水色」を渡されたそうですが、赤のこだわりがあるので「赤」に変更したと息子から聞きました。
みんなで力を合わせて行うパラバルーン。
息子の立ち位置は、もちろん大好きな「赤」の前でした。隣には保育士さんが配置。
始まる前の息子は、お?ちょっと微笑んでる?
この日初めて見た落ち着いた表情の息子でした。
曲が始まり、始まりから終わりまで、一通り完璧に出来ていました!
一番背が小さいので、上にあげる時は背伸びしても引っ張られる感じで。
お腹見せならがら一生懸命背伸びして、その姿が健気で・・・ちょっと感動的でした。
手をフリフリするとか途中でありましたが、こういうのはやらないのですが、ここではちゃんと出来ていました~!!
途中でボールがバルーンの中に入れられて、これも大好きだったようで、ちらちらボールの行方が気になったりしていましたが、最後まで楽しく出来たようです。
終わってから、「バルーンが一番楽しかった」と息子も言っていました。
息子に合ってる競技、得意なことを発見した気がして、とても嬉しくなりました。
「リレー(団体)」
最後は紅白対抗リレーです。
去年は一緒に走る子に面倒を見てもらいながら、その子は息子に合わせて走っていました。
今年はかけっこのメンバーと一緒。背丈や体格が割と似ている子ですが、それでも息子とは差がついていました。
去年同様、やっぱり距離を離されてのスタートだったんですよね。
去年「早く走って」といつも言われていた女の子とは、今年は組が分かれました。
こういうこと、今年も起こりえましたもんね、きっと。
直接言われなくても、息子に対してそう思ってる子もいるんだろうなぁと思うと、やっぱり息子が走ることの意味が分からなくなります。
結局、今年も息子のチームは負けてしまいました。
後半でバトン落としのトラブルがありましたが、そのせいでもなく、そもそも息子がいたから負けたって思う子もいるんだろうな・・・とも思って
こういう仕打ち、この先息子が受けるのかなとか考えると、厳しい世界だな~と思いました。
息子は走りきったし問題ないのですが、団体競技となると、こういう問題は出てくるので大変ですね。。
「閉会式」
閉会式は、もう何の役目もないので、落ち着いて終わりました。
感極まって泣いてる女の子がちらほら。
ああ、あんな感じになるんだなぁーと、私は遠い目でした。
とりあえず今年も終わったー!ってだけでしたもん、私は(笑)
もう運動会のこと、気にしなくていいね!もう踊らなくていいね!って、息子と喜びました。
帰り支度をして帰る時に、ダンスの時に隣にいた保育士がやってきました。
「ダンスは、声かけしたんですけど、踊りたくないって言われちゃって。すみません・・・」と謝られました。
そもそもこちらから頼んでもいなかったので、ちょっと微妙でしたよね。
傍から見たら、私達が「息子には踊ってほしいから、声かけして踊らせてください」とお願いしているようにも見える?
私達は無理に踊らなくていいって息子にはずっと言っていたので、もし無理矢理踊らせようとしているという風に思われてたら納得いかないなって、あとになって悶々としてきましたね。
先生方が毎日「踊って」と言ってて、お友達の女の子にも「踊って」と言われて、それが苦痛なんだということ。
どこかで伝えないといけないな、と強く思いました。
思い返せば、そのダンスの時だけ、先生が隣にやってきて声かけしてるっていうのも違和感なんですよ。
息子はどこかに行ってしまうタイプでもないし、泣き叫ぶわけでもないのですけどね。
息子に踊ってほしかったんですよね、先生達が。
今回も叶うことができずすみませんでした。。
でも、参加しているだけでOKじゃないですか。
ただその場にいるだけかもしれないけど、我慢してその場にいるんですよ。
頑張ってるじゃないですか。
予行練習は踊ったというわけだし(その予行練習を見たかったけど!!)それで十分ですよ。
息子なりに頑張ったと思うので、私はその頑張りをいっぱい褒めてあげたいです。
さいごに
というわけで、今年の運動会も無事に終わりました。
振り返れば、息子が変わらない部分と、少し変わった部分と、新たな発見が見られた運動会になりました。
今年は、去年よりはビデオを見返せています。
私も耐性がついたのか、冷静に振り返ることも出来ていますね。
出来ないことがハッキリする運動会ですが、私はほんの少しの出来ることを思いっきり褒めてあげたい。
他の子との差が嫌でも思い知らされる運動会ですが、過去の息子と比べて成長したところだけを見ていきたい。
これから小学校にあがっても、この基本姿勢は同じです。
息子にとって、今年の運動会が、去年の運動会よりも少しでも「楽しい」となってくれてたらいいな。
(もう運動会の話は終わり!と息子の中でなってるので、聞くに聞けない状況になりました・・・)
今年も大変お疲れ様でした!
とりあえず私も当面は振り返らない!次に進みます。
以上、運動会の記事、終わります。
最後までお読みいただきありがとうございました。