自閉症息子の遠城寺式発達検査(4歳5ヶ月時点)の内容と結果
3歳半で自閉症スペクトラムと診断された息子の育児ブログです。
息子が1年ぶりとなる遠城寺式発達検査を受けてきました。
当日を振り返って記事にしていきます。
目次
自閉症息子の遠城寺式発達検査(4歳5ヶ月時点)
4歳5ヶ月時点での遠城寺式発達検査になります。
今回の検査内容と結果、息子の様子について書いていきます。
発達検査始まる前までのこと
今回の発達検査を行うにあたって、息子には事前に伝えていました。
検査場所ですが、前回は保育士加配相談会の時に来たところと同じです。
息子はそれを覚えていて、前回は一人で遊んでてね~と言われて寂しい思いをしたのを思い出して、当日のことを気にしていました。
前回とは違ってお父さんもお母さんも一緒に遊べるよ、ちょっとクイズに答えるだけだよという話をして安心させました。
ちなみに、前回の保育士加配相談会の様子については記事にしております。
⇒ 自閉症児育児‗保育士加配相談会(判定会)の内容、加配はつかないという結果
この日はちょうど広場を解放している日で、普通に遊ばせに来ている親子もたくさん来ていました。
私はてっきりそこのホールで遊びながらやると思っていたのですが、案内されたのは個室でした。
しかも前回の加配相談会の時と同じ部屋で・・・。
息子も思わず「またここ~?」と言っていました。
おもちゃは特に持って行ってなかったのですが、隠されたところからブロックやらおままごとセットが出てきたので、ひとまず安心しました。
遠城寺式発達検査の内容
息子が落ち着いて遊び出したところで検査がスタートしました。
私がメモして覚えている分で書いていきます。
親への質問
- 鼻をかめるか?
→ フンッとすることもあるが、自分ではかめない - 信号を見て渡ることが出来るか?
→ 出来る - 衣服の着脱が出来るか?
→ おおまか出来るが、家では甘えて自分でやろうとしない - 自分で顔を洗うことが出来るか?
→ 1、2度程度やったが、まだ習慣づいていない - はさみで線に沿って切ることが出来るか?
→ 出来る - 鉄棒にぶら下がることが出来るか?
→ やらせたことがないが、筋力がないので出来ないかも - 両足でピョンピョンとジャンプが出来るか?
→ ぎこちないが出来る(息子にその場で見せてもらおうとするも、疲れたと拒否される) - 階段の上り下りが出来るか?
→ 低いところなら出来る - でんぐり返しが出来るか?
→ 出来る(しようとして出来ない時もある) - 片足で2、3秒立つことが出来るか?
→ 出来ない(そもそも日常ですることあるかい?と思った) - ボールをキャッチすることが出来るか?
→ 出来ない - お友達と手をつなぐか?
→ 不明、保護者や先生と手はつなぐ - 小さい子のお世話をするか?
→ 療育で行っていることもある - おままごと、ごっこ遊びをするか?
→役はいつも決まっている再現遊びをする(とここで息子が「僕はいつも消防車です」と言う) - 「〇〇やってもいい?」と聞くか?
→ 初めてやることは聞いてくる - 順番を守ることが出来るか?
→ 並ぶことが出来る、貸し借りも出来る - お友達の家に遊びに行ったりするか?
→ 特定のお友達はいない - じゃんけんが出来るか?
→ 出来るが、自分と相手の出すものを指定する(お父さんを負けにしたい)
以上で親への質問は終了です。
息子への質問
続いて息子本人への質問です。
息子が察知して「疲れてる」と宣言しました(笑)
「この時間はクイズの時間です」と担当心理士さんがタイムタイマーを持ってきてセット。
「これ〇〇(療育施設)にあるやつ」と言って、何とか着席してくれました。
- 1枚の紙にイラストが何個か書いてあり、時間知らせるのはどれ?読むのはどれ?お絵描きするのはどれ?明るくなるのはどれ?座るのはどれ?の質問に該当するイラストを指を差します。
これは完璧に出来ました。 - ブロックで「1個ください」「2個ください」「3個ください」の指示、全て出来ました。
- 積み木を積み上げるのは、2個の指示に対して「まず1個からでしょ」と自分主導になっていました。気に入らなかったようです(笑)
- 言語模倣(前回興味が向かず全く出来なかったもの)「ちいさなにんぎょう」
「あかいふうせん」
「おいしいおかし」「5 8(ごーはち)」
「6 2(ろくにー)」
「3 9(さんきゅう)」「きれいなはながさいています」
「ひこうきはそらをとびます」
「じょうずにうたをうたいます」「5249」「6835」「7382」
(この辺で「もう疲れた」と言って集中力切れて1問間違える)「こどもがふたりぶらんこにいます」
「やまのうえにおおきなつきがでました」と終えたところでまた「疲れた」発言
「きのうおかあさんとかいものにいきました」
を最後にして終了。模倣はどれも完璧。むしろこれが一番得意なんじゃないかと思いました。
ここで先ほどやって見せてと言ってやらなかった3回ピョンピョンピョンをやってと再度声かけてみる。心理士さんの通りにやってと。
「頭いっぱい使っちゃったから疲れちゃった」と言いまた拒否。
刺激が多いし仕方ないかなと心理士さん。
- お絵描きでは「〇」「+」を見本にならって書きます。
最終的には書けましたが、まず「〇」を青で書いて「お風呂」と色塗りが始まりました。
続いて赤で「〇」を書いてまた色塗り。最後に「+」を赤で書きました。
クーピーをしまう時「赤はいつもここです」とマイルールの端っこにしまいました。 - ボタン開け閉めは出来るか?
→ 大きいボタンは何とか出来るが小さいボタンは出来ない - お父さんお母さんの名前が言えるか?
→ みんな(じいちゃんばあちゃんも含めて)言える - 住んでいるところが言えるか?
→ 言える - 右左が分かるか?
→ その場でテストして確認出来ました。
(左の耳は?右の手はなどいくつかの質問)
以上で息子への質問は終了です。
息子が心理士さんに「次はお寿司屋さんなんだ」と話しかけます。
「おうちでもいじってます」とメモに残っているけど・・・残念ながら何のことやら思い出せません(笑)
息子が遊んでいる時にブロックをつなげて、ひたすら高く積み上げていました。
(おそらくこれも特性ですよね?)
それがグラグラと心理士さんの方に倒れてしまって・・・
心理士さんに少しぶつかったのかな?心理士さんが割とオーバー気味に「いたい!」と言って、息子がフリーズしました。
「こういう時にはなんて言うんだっけ?」と促しましたが、息子は自分がやったのではなくてブロックがグラグラして勝手に倒れたのだと言い始めて。
納得しない感じで「ごめんなさい」は言えませんでした。
「自分が悪くなくてもこういう時はごめんなさいと言った方がいいよね」
と心理士さんに言われてましたが、息子は全く聞く耳持たずでした。
でもこれってどうなのかな。
何でも謝ることが正解なのかな?と考えてしまいました。
ここで心理士さんが結果をまとめてくるのに席を外しました。
その瞬間から息子は気が抜けたのか、走り出しました。
テーブルの周りをグルグル回る。メチャクチャ満面の笑みで。
この流れで「ジャンプ出来る?」と言ってみると1回やってくれて、その瞬間を陰から見ていた心理士さんが確認!
それから心理士さんが戻ってくるまでの間は、私と夫とご機嫌で遊んでいました。
遠城寺式発達検査の結果(前回比較あり)
今回はその場ですぐ結果を聞いてくることが出来ました。
検査結果、前回と比較して書いていきます。
前回 | 今回 | ||
DQ(発達指数) | 75 | 78 | |
実年齢 | 3歳5ヶ月 | 4歳5ヶ月 | |
生活年齢 | 2歳7ヶ月 | 3歳5ヶ月 | |
<運動> | 移動運動 | 1歳9ヶ月~2歳 | 2歳3ヶ月~2歳6ヶ月 |
手の運動 | 2歳~2歳3ヶ月 | 3歳~3歳4ヶ月 | |
<社会性> | 基本的習慣 | 2歳9ヶ月~3歳 | 3歳~3歳4ヶ月 |
対人関係 | 2歳6ヶ月 | 3歳~3歳4ヶ月 | |
<言語> | 発語 | 2歳9ヶ月~3歳 | 4歳4ヶ月~4歳8ヶ月 |
言語理解 | 2歳9ヶ月~3歳 | 4歳~4歳4ヶ月 |
<所見>
- 得意な領域と苦手な領域の差が大きい
- 移動運動は苦手としている領域
- 一方で発語、言語理解は得意な領域で4歳水準超えで年齢相応に発達している
- 以前応じられなかった模倣に応じられるようになり、対人面の伸びも感じられた
- 現在、療育と保育所の配慮の中で伸びが見られていると考えられる
- 家庭でも対応を工夫し、少しずつ癇癪も減ってきている
発達検査後の息子の様子
心理士さんが席を外している間、使用したおもちゃの片付けも始めていました。
ほぼ夫がやっていましたが。
心理士さんが戻ってきて結果を聞いている時に、息子がピザの半切れがないと言って「ピザ探しましょう」と心理士さんが軽く言ったことから思わぬ展開となりました。
心理士さんと私達が話している最中、部屋中を探し始める息子。
「ピザ探してます」と言いながら延々と。
夫も一緒に探すも見つからず結局出てこなかったわけですが、息子は納得せず探すのをやめません。
「探しましょうのあとに、探してもないこともあるって言わないとダメだったね」
と心理士さんが言いました。
(確かに、探しましょうの前に「探せばあるんじゃない?」と言っていたのも聞きました。)
これが特性ですよね。
頭の中は「ある」しかない。
見つかるまで帰らないとなるかと思いましたが、
そこはこの後にお寿司屋さんに行くという予定があって「早く行かないと混んじゃう!」と言って頭を切り替えて乗り切ることが出来ました。
今後の検査について
今回の発達検査が4歳8ヶ月までが対象年齢なので、息子は今回が最後でした。
次は発達検査ではなく、年長の時に行う就学前の検査。
発達検査ではなく知能検査になります。
息子は現在年少で、年中の時は基本見守りの期間ということです。
就学については、年中から小学校を見学したり動いている方もいるという情報を耳にして気になっていた私は確認しました。
私の住んでいるところの自治体では、年長からが基本だと決められているようです。
それでも何だか気になるので・・・
就学についてのプリントをもらってきました。
さいごに
発達検査、息子は今回を含めて3回行いました。
去年の今頃は、自閉症の度数をはかる「自閉スペクトラム症評定尺度」を受けて自閉症診断されたんだったなぁと思い出しました。
今現在の評価もちょっとやってみたかったのですが、もう診断がついているから必要がないそうです。
(関連記事)
⇒ 自閉症診断時に行った「発達検査」と「自閉スペクトラム症評定尺度」
今回の発達検査で、前回と発達指数は変化なく相変わらず「境界域」だったわけですが、心理士さんの言う通り言語は伸びましたね~。
そりゃあ、皆から口が達者だと言われるわけです(笑)
今後の課題は運動面と生活習慣ですかね。
今の4歳くらいの子って、もう補助輪付きの自転車に乗るくらいなのかな?
最近標準が分からなくなってしまいました。
自転車?
息子、三輪車も乗れないですよ?
私はまだまだだいぶ先のことだと思っています・・・。
生活習慣については、自分で出来ることが増えるといいなといつも思うのですが、いかんせん家では甘えてやらない。
着替え、歯磨き、手洗い、自分で食べる、お箸、顔を洗う、シャンプーする、片づけ・・・
思いついただけでもこんなにある!?
あー頭が痛い・・・
もはや優先順位も分からないですわ。
息子が出来ることから少しずつ、経験を積んでいきたいですね。
息子のペースでゆっくり焦らずに。
これからもより良い発達になるように、療育や保育所も含めて皆でサポートしていきたいです。
最後までお読みいただきありがとうございました。